ここまで主に、狭い道路にどうやって歩道のスペースを確保するか、その為には車両の対面通行へのこだわりを捨てて、一方通行をスタンダードにしてしまえ。と、論じできましたが、ここではバス停のスペースについて考察します。

 まず、バスが停まるスペースは、できれば歩道にめり込んでいて欲しいですよね。バスの幅全てが収まってくれれば理想的ですが、たとえ1mでも引っ込んで停まっていれば、軽自動車やオートバイは停車しているバスの右側を抜けていくことができます。対向車線にはみ出すにしても、数10cmでもはみ出すに幅が少ない方が車両にとってはありがたいものです。

 バス停ってだいたいこんな感じですよね。

 赤くマークしてある部分が人が並ぶスペースです。この赤い部分にベンチが置いてあったり、屋根がついていたりします。ただ、このように配置するとバスが止まるために車道を広げた幅と、人が並ぶスペースの幅の両方が必要となり、歩道がその分狭くなってしまいます。

 ここで発想の転換です。人が並ぶ場所を変えればいいのです。

 これで今まで車道を広げられなかったバス停でも、1mぐらいはスペースを作る事ができます。とても簡単な事ですが、今までこのようなバス停を見かけたことはありません。おそらく、バスの進行方向と、バスを待つ人の列が同じ向きというのが習慣として染み付いてしまっているのだと思います。

 都市部のバスは前乗り、後ろ降りが多いいので何の支障もないと思います。しかも乗車待ちの人の列が降りる人の邪魔になるということも無くなります。

 また、このような並び方をすると先頭でバスを待っている人が、バスの運転手と向かいあうことになります。運転手からもバス停で待っている人と目が合いやすくなって、良いのではないでしょうか。